Tigers vs Red Sox

夕方6時からの試合をテレビで観た。先発はタイガースが右投げのボンダーマン、レッドソックスは左投げのガバード。初回、レッドソックスのオルティースが2ランホームランを打ち、5回にタイガースが連打で同点に追いついた。9回で決着がつかずに延長戦へ突入。と同時に試合ががぜん面白くなった。両チームとも、毎回のようにランナーを出して一点を取りに行くのだが、次々に繰り出される両チームの投手が踏ん張る。

もっとも惜しかったのは、タイガースの10回裏の攻撃で、レッドソックスの岡島を苦しめたときだった。二連続ヒットで無死1,2塁、次打者が送りバントをして一死2,3塁。この場面でレッドソックスの取った作戦は9番インジを敬遠して満塁にして、一番のグランダーソンと勝負するというものだった。グランダーソンは左投手をあまり打てないので、策としては正当なものだったが、岡島はストライクが入らず1ストライク3ボールにしてしまった。ぼくもそろそろ眠たくなってきて、早く試合が終わってほしかったので、押し出し四球で終わってくれと念じるなか投げた次の球は、内角高目でボールくさかったが、判定はストライク。グランダーソンは結局内野ゴロに打ち取られた。ようやく13回の裏、二死二塁からロドリゲスが外野を抜ける二塁打コースのヒットを打ってサヨナラ勝ち。試合が終了したのは11時半を過ぎていた。

見ていて面白い試合だったが、一番面白いシーンはじつは試合が終わってからだった。サヨナラヒットでランナーのシェフィールドがホームベースを踏んだあと、タイガースの選手たちは大はしゃぎする元気もなく、やっと終わったぜという疲労感が見え見えで、さっさとベンチに引き揚げた。それもそうだろう。もっと早くにケリをつけられるはずの試合を13回まで引き伸ばしたという苛立ちもあっただろうし、それに明日は午後一時からの試合だ。ということは13時間後にはまた試合があるんだから、さっさと帰って寝なきゃという雰囲気が漂っていた。

試合の戦術としては、タイガースの守備がレッドソックスの強打者オルティーズを徹底して敬遠したことが見事に当たった。試合後半から延長戦にかけて、なんどもランナーを出してはそのたびに強打者オルティーズを迎えたが、タイガースにとって幸運だったのは、いずれも一塁が空いた状態でオルティーズと対決したことだった。たしか三連続で敬遠して、ことごとく次の打者を仕留めた。全体的には、中継ぎ陣が点を与えなかったことが良かった。攻めるほうでは、タイガースは珍しく盗塁を実行した。13回の攻撃でも、死球で出たシェフィールドが盗塁したからこそ、ロドリゲスのヒットでホームまで帰れた。

タイガースのクローザーであるジョーンズは、球が速いわけでもなく、すごい変化球を持っているわけでもない。投球フォームはまるでバッティングマシーンの機械のようにタイミングを合わせやすそうだ。でも、なぜか打たれない。手元で球が伸びているのだろうと想像するが、テレビで観ていて分かるのは、常に低めにコントロールしていることと、間合いが短くどんどん投げ込むことだ。それだけで抑えがつとまるのかと思うが、とにかくあまり打たれない。

明日は松阪が投げるそうだが、地上波のテレビ中継がないので見れない。ウィンブルドンの男子決勝とぶつかっているのだから仕方ない。