タイガース正念場

ペナントレースも残すところあと一か月半で、ア・リーグナ・リーグ全地区まだ優勝確定圏に入ったチームはない。また、ワイルドカード争いも熾烈で、ア・リーグでは3地区全部の二位チームが可能性を残しており、ナ・リーグはもっと熾烈で、昨日現在で二位以下で60勝以上のチームが6チームある。つまり6チームで一つの枠を争っている。ナ・リーグは、確か去年も最後の最後までもつれた。アメリカン・リーグでは、昨年は早い時期から中地区の二位チームがワイルドカードを取ることが見えたので、8月まで首位を疾走していたタイガースが9月になって失速してしまい優勝は逃したが、プレーオフに進出できた。だが、今年は状況が違う。昨日現在の3地区の二位の勝率を見ると、東から西の順で、564、551,565となっている。二位ねらいでプレーオフという計算が立たないので、何が何でも一位にこだわらなければいけない。

タイガースは今日からとても重要な十三連戦を迎えた。対戦相手は順番に、インディアンズ、ヤンキース、インディアンズ、ヤンキースで、インディアンズは同地区で優勝を争っているチームであり、ヤンキースワイルドカード争いに絡んでくるチームだ。この13試合を、10勝3敗が希望だが高望みなので、8勝5敗で乗り切れば、少し抜け出せるのではないかと予想している。

今夜はインディアンズに延長10回で勝った。試合内容は知らないが、記録だけ見ると、インディアンズのエースであるサバシア相手に、けっして打ち崩したわけではないが、勝ちを引き寄せたことは、この大事な13連戦の初戦の景気付けとしては良かった。

この13連戦を期待できる好材料は、オルドニエスが最近打ちまくっていること。今夜もホームランを打った。オルドニエスは、ヒッティング・スタイルがどことなく落合博満に似ていて、内角球のさばき方は特に似ている。落合同様、右中間へ押っつける打法が芸術的だ。シェフィールドのようなホームランバッターではないが、二塁打数はリーグ一位、打率は一位、長打率は二位という、アベレージと長打を両方かせげる希有なバッターだ。

不安材料は投手陣全体で、先発が早々に崩れたり、中継ぎがめった打ちにあう試合が多い。今日からの13試合で、そういう捨て試合を2試合くらいにとどめれば、ぼくの期待する8勝を達成できるのではと思っている。インディアンズもヤンキースもかなり強いので、8勝は高いノルマだが、とにかくここが正念場、ライバルを直接叩いて首位固めをして、10月のプレーオフをテレビで見せてもらいたい。