ワールドシリーズ1、2

  • 第二戦の試合前の国歌斉唱はジェームス・テイラーだった。昔と声が変わってない。聞き惚れてしまった。いっそのこと、テイラーの持ち歌も1曲くらい唄ってもらいたかった。
  • テレビ局(Fox)へ言いたいのだが、回の合間でエルビス・コステロの"Red Shoes"を使うのはやめてくれ。安直すぎる。
  • 解説者が言うには、第三ー五戦のデンバークアーズ・フィールドは海抜1500メートルくらいの場所にあり、空気抵抗が少ないので、投手の投げるカーブの曲りが悪くなるらしい。本当か。理屈は分かるけど、たかだか18メートルていどの距離で、そんなに差が出るものなのか。バッターの打ったフライがよく飛ぶというのなら分かるけど。でもそれならストレートの球速も増すことになる。 海抜数メートルのフェンウェイで投げるカーブは、相対的にブレーキがよく利くことになるので、解説者はシリングやヒメネスの投げるカーブを"the sea-level curve ball"を呼んでいた。本当に高地条件がカーブの曲りを小さくするのかは、第五戦でベケットが再び投げると思うので注目してみたい。
  • ロッキーズのショート、トゥロウィツキーはゴロを捕って一塁に投げる球がものすごく速い。際どいタイミングの時だけでなく、余裕のあるときでも全力で一塁に投げる。是非とも、その球速を計ってほしい。140キロは超えていると思う。投げる距離は投手のそれよりはるかに長くてだ。
  • 第二戦のコロラドの先発ヒメネスはよかった。タイガースのジャージェンズもこのようになってほしい。
  • コロラド・ロッキーズは筋肉もりもりの選手が多い。ボストンのルーゴーやクリスプのような細身の選手は先発メンバーにはいない。
  • タコ・ベルというメキシカンのファースト・フードが、「塁を盗もう、タコを盗もう」というキャンペーンをやっている。このワールド・シリーズで誰でもいいから盗塁を決めたら、アメリカ全国のタコ・ベルの店でタコが無料でもらえるというものだ。第一戦の大差がついたあとのボストン・ベンチで、中堅どころの選手(クリスプだったと思う)が新人のエルズベリに話しかけた。「なー、知ってるか。タコベルがよ、おれたちが盗塁したらタコをただでくれるんだってよ。」「誰にくれるんだい。」「みんなにだよ。」「みんなってだれ?」「アメリカのみんなにだよ。」「アメリカ?」「そうよ、アメリカ人みんながただでタコを食えるんだってよ。おまえよ、明日ぜったい盗塁やれよな、おまえにかかってんだからさ。」ベンチでこんな会話をした翌日の第二戦、エルズベリは本当に盗塁をした。もっとも、一死一塁三塁で、盗塁をしやすい状況ではあったが。とにかく盗塁は盗塁、タコがただでもらえる。ただし時間が限られていたと思う。
  • デンバーでは、ボストンは守備をどうするのだろう? テレビが言うには、フランコーナ監督はオルティーズに一塁を守らせる意向のようだが、オルティーズにしろラミレスにしろ、はらはらどきどきの守備陣形になりそうだ。このどちらかが、そろそろ試合を決定づけるポカをやりそうな予感がしている。