鹿との衝突事故に注意

stakebayashi2007-11-06


家から出てすぐのところにこのような道路標識がある。これは「鹿に注意」というサインだ。ちょうど10月と11月は鹿の繁殖期で、ハンティングをする人には嬉しい季節である。でも、鹿の繁殖期はハンティングだけに関係あるのではなくて、車の運転に気をつけなければいけない季節だ。鹿の群れがいきなり道路に飛び出して自動車と衝突する事故が多発するからだ。だからこのような鹿注意の標識があちこちに立っている。デトロイトの日本領事館からもお知らせが届いて、それによると、昨年ミシガン、オハイオ両州で鹿との衝突で24人が死亡、2500人の負傷者がでた。鹿と衝突して死んでしまうのは、鹿をよけようとして他の車などとぶつかってしまう場合がほとんどだと思われる。高速を走っていると、車と衝突した鹿が道の真ん中に横たわっているのはよく見る光景だ。昼間だと、高速は見晴らしがよいので前方に鹿の群れが通ったら気付くことができるが、夜だと、鹿の方で気を付けてもらわないと人間の方では対応できない場合が多いと思う。

鹿は市街地道路にも出没する。これは昼間でも突然飛び出してこられたら対応できない。やっぱり事故のほとんどは高速ではなく、市街地道路で起こっている。警察では対策として、シートベルト、注意力を保つ、両手でハンドルを握る等の基本的な方法に加えて、無理に鹿との衝突を避けようとして樹木や他の車と衝突するよりは、そのまま鹿と衝突したほうがよい、と呼びかけているが、実際問題、自分の目の前にいきなり鹿が現れたら、瞬時に前後の状況を判断して、状況次第ではこのまま鹿とぶつかろうという選択肢をとれるかどうか。条件反射的に、目の前の障害物を避けようとしてしまわないだろうか。もし、そういう場面に出くわしたときは、自分の反射神経と状況判断能力、そして運を信じるしかない。

今週の地元紙には、これまで5回も鹿とぶつかったことがあると言う人の話が載っていたが、それだけ経験すれば、対処方法は体に染み込むだろう。でもこの人はぶつかってしまい、ヘッドライトが壊れて修理に1000ドルかかったそうだ。ある修理工場ではこの時期、週に10から15台の鹿と衝突した車が持ち込まれるそうだ。修理工場にとっては、鹿さまさまの稼ぎ時というわけだ。

ということで、鹿には注意しなければいけないが、先日、鹿狩りをやった人から、鹿肉のソーセージをご馳走になった。これがとても美味しかった。脂肪分の少ない肉質で、消化がよさそうだった。食用の鹿は、道路に飛び出してくる鹿とは別種の鹿だということだ。