なぜアメリカン・リーグは強いのか

インターリーグの成績表を見て驚いた。アメリカン・リーグインターリーグを勝ち越したチームは14チーム中11チームもあって、ナショナルリーグで勝ち越したチームは16チーム中3チームしかない。昨年度も見てみたが、アメリカンで勝ち越したのは9チーム、ナショナルは6チーム。一昨年もアメリカンが8チーム、ナショナルが2チーム。

この差は何なのだろう。思いつく理由を列挙してみる。

  • 資金量の違いで、優秀な選手、監督、コーチがアメリカンに集中している。
  • インターリーグ用のデータ収集において、アメリカンの方が熱心。
  • 指名打者制度がアメリカンをより強くする。投手の側からしたら、対戦する打者のうち9人に1人は息抜きできるナショナルより、9番打者にも真剣勝負を挑まなければいけないアメリカンの方が難しい。さらに、打撃専門のDHがいることも、投手のレベルを挙げる要因。また、打線の組み方においてもアメリカンの方が有利だ。アメリカン・リーグ・チームのホームゲームだと、ナショナルのチームは誰か1人DHを立てるわけだが、チームで一番の強打者は普段の同リーグの試合で守備についているわけで、DHとして投手の代わりに打つのは、控えレベルの選手になってしまう(ナショナル・リーグのチームがとるべき対策は、打つだけならものすごいという選手を1人育てるか獲得して、普段はAAAに置いておいて、インターリーグの時にメジャーに昇格させてDHで使う。)。一方、ナショナル・リーグ・チームのホームゲームで、アメリカンのチームがDHを使えないときは、有利に働く要因はなさそうだ。普段DHをしている選手はたいてい守備に難があるので、守備上のリスクを覚悟して打撃に期待するか、守備上のリスクを減らしたいなら、そのDHを使わないという選択ができるので、さほど不利にもならないような気がする。だから、インターリーグの対戦結果をアメリカン、ナショナルのホームゲーム別に調べたら(調べようと思えば調べられるが....)、たぶん、アメリカン主催のゲームで、アメリカンのチームの勝率が高いのではないかと推測する。
  • チーム数の違い。アメリカンの方が少ないので、同じ打者、投手と対戦する回数が増えて、互いに技術を高められる環境にある。

そうか、そういうことだったのか、これで合点が行く。タイガースが急に勝ち出して借金を返したのは、インターリーグナショナル・リーグの弱いチームが相手だったからだ。