"Running With Scissors"

更新するのがずいぶん久しぶり。ひとつ、書きかけのものがあるのだが、手ごわくてはかどっていない。それはともかくとして、ようやく冬らしい天気になってきた。毎日氷点下、太陽が差してこない。それから、月一回だけ町にやって来る巡回魚屋さんで、魚をまとめ買いした。これで当分は二日に一食の割合で魚を食べられる。

"Running With Scissors"という映画はつまらなかった。 両親の不和にふりまわされる少年の自伝的映画でベストセラーになった本の映画化だが、少年は母親と一緒にサイコセラピストの家に住み込むことになり、そのセラピストの家族がこれまた変な人ばかり。で、どうなったかというと、よく分からない。少年は生まれ故郷に見切りをつけてニューヨークへ行くところで映画が終わった。問題は何も解決していないし、ニューヨークに行ったからって、問題が片づくわけではない。回避しているにすぎない。奇妙な登場人物たちが奇行を繰り返すのはいいが、それらが単発のエピソードでしかなく、ストーリーにうねりが出てない。そして、登場人物全員が社会的にズレていて、正気な人が出てこないので(一瞬だけ、チョイ役みたいな感じでIRSの職員がサイコセラピスト宅を訪れる。でもそれだけ)、そのおかしさ、裏を返せばまともさが浮かび上がってこない。当たりか外れかと聞かれたら、外れと答えるのをためらわないような映画。サイコセラピーものだというので期待したんだけど、残念。

最近開店したカフェに行った。地元の人が経営する店で、広々していて、暖かくて、勉強するにはいい。ただ、かかっている音楽がちょっとねえ。シナトラ、ナット・キング・コール、アンディ・ウィリアムズ、ビング・クロスビー、、、オーナーの趣味か店のコンセプトか、でもここは学生町なんだから、考え直したほうがいいと思うんだけど。店を出る時、オーナーが声をかけてきて「うちの店気に入った?」とくるもんだから、正直に音楽を変えたほうがいいと思うと言おうかと思ったけど、「こういう古い音楽大好き。」と言っておいた。初対面だったし、ずけずけと言うのもあれだしね。当たり障りなく収めておいた。


初出エキサイト 1/25/2007 TH http://takebay1.exblog.jp/5019587/