Detroit at Minnesota

昨日の土曜日はテレビでタイガース・ツインズ戦を見た。タイトルの「デトロイトat ミネソタ」というのは対戦カードを示すときの表記で、「デトロイト」・タイガースが「ミネソタ」・ツインズの本拠地「で」試合をするという意味だ。試合のある球場のチームをatのあとに書く。チャンネルを合わせたときはすでに4−0のスコアになっていた。タイガースが初回に4点を取った。しかも、あのサンタナから。初回の攻撃を見逃したのは、別チャンネルでヤンキースレッドソックスをやっていて、そっちを見ていたらだ。タイガースの先発はバザードという、最近メジャーに昇格した投手。博打みたいな起用だが、他に投手がいないのだから仕方がない。ところがこのバザード起用が大正解だった。タイガースのリードを保ったまま、サンタナ相手に堂々と5回途中まで投げて試合の主導権を引き寄せた。バザードは剛腕タイプではないが、チェンジアップと思われる変化球を中心に左右に投げわけて打者のタイミングを外した。ツインズにすれば、初対決で、しかも球の曲がり具合が大きいので打ちづらかっただろう。いっぽう、二回以降のサンタナは完璧で、どうやって初回に4点も取れたのか不思議でたまらない。2ストライクのあとの三振ねらいの内角ストレートのえぐいことといったらありゃしない。タイガースは初回の4点以外は追加点を奪えず、いっぽうツインズは1点ずつ小刻みに返していった。睡魔が何度か襲ってきて、意識を戻すたびにツインズが点差を詰めていった。最後は1点差で9回の裏、内容は覚えてないが、トッド・ジョーンズがリードを守って4−3で勝利した。

今日も、テレビは観なかったが、勝った。ジャージェンスが好投して、終盤リリーフ陣がはらはらさせたが、逃げ切り勝ちを収めた。

ベンチ入り選手が増えたこともあって、最近のリーランド監督は選手総動員で戦っている。リードして終盤に入ったときは、守備固めでショートにサンティアーゴを入れて、ギーエンを一塁に回す。テームズがレフト先発だったら、やはり守備固めで彼を代える。それから、相手先発が左腕の時は、リーグを代表する打者であるグランダーソンを外して、右打者のグレブレンやラバーンを一番に起用して、相手先発が降りて右投手が出てきたら、すかさずグランダーソンに代える。終盤の勝負どころで足の遅いケイシーやオルドニエスが塁に出たら、代走でメイビンを使う。

最近は、ペレスがレフトを守ることが多い。規定打席には程遠いのだが、4割を超える打率で、下位打線の核として得点を生み出すことに貢献している。このペレスに加えて、メイビン、ラバーン、クレブレン、そしてグランダーソン、オルドニエスのいる外野は、来季は打撃、守備の両方でさらに強化される。投手陣も若手の台頭が目覚ましい。昨日のバザード、今日先発して勝利投手になったジャージェンス、それから今季はそれなりに成績を残したミラーが先発ローテーションを争えば、とてつもない先発投手集団が出来上がる。

来季のことを話したからといって、今季を諦めたのではない。勝機はじゅうぶんある。この最後の最後の時期に来て、タイガースは連勝ができるようになった。が、追いかけているヤンキースとインディアンズも勝ちを重ねているので差はなかなか縮まらない。ヤンキースとは2.5、インディアンズとは4.5なので、この数字だけ見れば、ヤンキースを追い抜くほうが可能性は高いのだが、ぼくは意外とインディアンズを抜く方が現実味があるように思っている。というのは、この二チームのうち、マリナーズのように大崩れしそうもないチームを選ぶとすれば絶対ヤンキースだ。ヤンキースとの試合はもうないので、ヤンキースの連敗を期待するより他はない。でもそれは起こりそうもない。やっぱりヤンキース、腐ってもヤンキースといっては失礼だが、何だかんだと言われながら、毎年プレーオフに進むのはすごい。

それよりは、4.5の差があるのだがインディアンズの方が自滅して落ちてくる可能性は高い。タイガースがこの調子で勝ち続けていって、インディアンズに圧力をかけていけば、だんだんと焦り出すかもしれない。明日からインディアンズとの三連戦なのだ。これを三連勝したら、差は1.5に縮まる。そうなったら、インディアンズは慌てるだろう。明日はロジャースが先発、インディアンズ初戦にぶつけるために、ローテーションをずらしたらしい。第二戦はヴァーランダー、第三戦はロバートソン。ロバートソンが心配だが、リーランドは三つ全部勝つために決死の継投策をとるだろう。打つ方は期待できる。オルドニエスは好調を維持し、その前を打つシェフィールドが徐々に調子を上げてきた。下位ではロドリゲス、ペレスが当たっている。この三連戦で今季の順位が決まる。三連勝は現実味を帯びている。