Boston at Cleveland (Game 5)

レッドソックスはこの試合に勝ったからいいようなものの、もし負けていたら戦犯扱いされたに違いない選手がいた。ラミレスのことだ。1回の表、ラミレスがランナーとして2塁にいた場面で、打者がライト前にヒットを打った。ラミレスは本塁突入したが、タッチアウト。ライトからの送球が高くそれたので、うまく回り込めばセーフになったかもしれないタイミングで、なんの工夫もせずキャッチャーにぶつかっていきタッチアウト。その裏の守備で、守備位置であるレフトとショートの間にフライが飛んできた。普通に走れば捕れる打球だったが、ショートの捕ってもらおうとしたのか、もたもたしてしまい2塁打にしてしまった。そして3回表、ランナーが一塁にいる状況で、センター後方に大飛球を打った。打球はフェンスに当たって、本塁打かヒットか微妙だったが、審判の判定は’ホームランではなくヒット。一塁ランナーだったオルティーズは本塁まで走って一点が入った。そのとき、ヒットを打ったラミレスがどこにいたかというと、一塁ベース上で、ホームランじゃないのかと審判に抗議していたのだ。一塁にいたオルティーズは本塁まで走ったのに、なんでラミレスが一塁で止まってしまうのか、抗議は後にして先の塁まで走らなければいけないと、解説の人は"ridiculous"を二連発。

ラミレスとオルティーズレッドソックスを支える中心打者だが、両者の違いを最も分かりやすく言うと、オルティーズは一生懸命走るが、ラミレスは走らない。守備にしても、フェンウェイパークの極端に狭いレフトだから、怠慢さが比較的目立たないが、他の球場だったら使いものにならないだろう。DHのオルティーズがレフトを守った方がいいのでは。

序盤で試合がどう転ぶか分からない段階でこのような怠慢プレーが重なると、たいていの場合は負けてしまうものだが、ボストン先発のベケットが完璧な仕事をしたおかげで、インディアンズに流れが行かなかった。初回にユークリスがソロホームランで先制、裏の攻撃でラミレスの怠慢プレーで二塁打を許したことをきっかけに1点取られ同点になったときは、流れはクリーブランドにあると思ったのだが、ベケットがすごすぎた。かえってインディアンズのほうに終盤凡ミスが出てしまい自滅負け。負けても不思議ではない試合をベケットの快投が救った。

試合は、ベケットのピッチングほどのすごさはなかったが、クリーブランドのサバシアも2失点で、5回まで進んだが、ロフトンとベケットがなにか罵り合いを始めたちょうどその時、テレビがローカル局に切り替わり竜巻警報のニュースを流し始めたので、それ以後のゲームは見ていない。竜巻ニュースが終わって、画面が野球にもどったときは、8回でインディアンズの守備の凡プレーで点差が開いていくばかりだった。負けるときはこんなもの。次は再びシリングとカルモナか。点の取り合いになりそうだ。