"The Little Shop of Horrors"

こういうタイトルの映画を借りて見た。1960年の作品。のちにミュージカルになったそうだ。全然有名じゃないと思うけど、どうなんだろう。ケースに大きな文字でジャック・ニコルソンとあるので、主役かと思いきや、そうではなかった。ちょい役でどこかで出てきたんだろう。分からなかった。ストーリーは、花屋で働く若い男シーモアが、ある日珍しい花を見つけてきた。それ以来、同じ花屋で働く女性とも仲良くなれるし、女性客にも大もて、店も大繁盛。しかし、その植物は、言葉を喋り、人間の血を欲しがるのだ。最初は自分の指を切って与えていたシーモアだが、そんなわずかな量では異常な速さで生長するその植物は満足しない。シーモアは仕方なく殺人を犯す。警察の手が伸びてくるし、だからといってその植物を死なせることができないシーモアは、最後は自分を生け贄に捧げておしまい。

植物が不気味にどんどん生長していくのを見て、ボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」を思い出した。あれは、恋人の体の中で蓮が大きくなって、最後は死んでしまう哀しい話だ。


初出エキサイト 8/23/2006 W http://takebay1.exblog.jp/4169440/