風呂読書

最近見つけた楽しいことは、風呂に入りながら本を読むこと。腕から先を濡らさないようにして文庫本を読んでいる。何より集中して読めるのがいい。本を濡らさないようにしようとすると腕が疲れるが、本を丸ごとを湯の中に落としてしまわない限りは、多少濡れても気にしない。濡れてもいい雑誌だったら、もっと楽な姿勢で読める。それから、ぬるめのお湯で長い時間浸かるので、健康にもいいみたいだし。30分くらい経つと、額から汗が噴き出してきて、それが目に入り、読むのが難しくなり、そこが切り上げのタイミングになる。

面白いことに、長時間お湯に浸かっていても、風呂上がりの体からはあまり汗が噴き出してこない。熱めののシャワーを5分間浴びると、ものすごい量の汗が噴き出してきて、しばらく裸のままでいなければいけないが、これは低めの温度でゆっくり体を温めるので、体が適応するのだろう。だから、風呂上がりの体はさっぱりしているし、すぐに次の行動に取りかかれる。

日本からたくさん文庫本を持ってきたにも関わらず全然読んでいなかったので、これぞ機会到来、長湯で疲れをとりつつ、未読分の消化に精を出している。湯に体を静めていると、気分が落ち着くのか、他にできることがないからなのか、とにかく本に集中できる。ちなみに今日読んだのは、福沢諭吉の自伝。風呂読書にふさわしいジャンルがあるかどうかは意見が分かれると思うが、ぼくは特別の選り好みはない。腕の疲れない軽い本なら何でもいいと思う。新聞というのも、濡れても構わない分だけ楽に読めるだろう。

風呂ビールというのは時々やるが、風呂読書は大きな発見だった。こうして考えれば、風呂iPodもありだし、風呂飯も不可能ではないし、風呂電話も電波が届くなら可能だし、風呂って結構いろんなことができる場所だ。