オリンピックやっと終わった

どこに泊まるか。もし男子サッカーの監督がオシムだったら、ホテルではなく選手村に泊まることを希望しただろう。こんなことを考えたのは、女子サッカーが三位決定戦、ソフトボールが決勝戦を同じ夜に行ったのだが、出かける前に両チームが選手村でばったり会って、健闘を祈りあって、それぞれの試合会場に向かったという話をどちらかの選手が言っていたのを読んだからだ。そういう瞬間って何ものにも代えがたい経験だと思う。普段は経験できないだろう。それは選手村に泊まったからこそ出会える瞬間だ。ほかにも、他国の有名選手の姿をちらっと見るチャンスもあるだろう。選手どうしでもそういうミーハー気分はもつだろう。そういう経験も貴重だと思うが、ホテルに泊まったらそういう経験もできない。韓国の野球チームは選手村に泊まったということを聞いた。選手村に泊まらなかったから負けたのだという短絡的なことを言っているのではありません。せっかくメンバーに選ばれたんだから、オリンピックの雰囲気を味わったらどうですか? と言っているわけです。

次の注目するスポーツイベントは、継続的な日程になるが、サッカーのワールドカップ最終予選だ。負けると予想しておこう。監督の器からそう判断せざるを得ない。選手がまだ世界レベルに到達していない段階だから、指導者の果たす役割はものすごく大きくなる。だから、身近な人で間に合わせるのではなく、協会の最優先事項として時間と金をかけてリクルートする必要がある。新しい会長の手腕に期待する。岡田監督に、試合の時のスーツ着用を命じたそうだが、僕も以前からそう思っていた。だって、ジャージ姿だったら、監督ではなくてスタッフの一人にしか見えないんだもの。

柔道だが、女子は健闘、男子は期待外れという結果に終わったが、選手選考を振り返ると、男子の方は全階級で直前の国内の選手権で優勝した人を代表に決めたが、女子の方は国際大会で勝てる選手を選ぶという方針で、国内選手権の結果を最優先しなかった。だから、その国内選手権で優勝できなかった谷亮子が選ばれた。たまたまだと片づけてしまうにはもったいない柔道男女の選考方法である。

野球の負け方は、勝負の時の運ではないと断言してよい。監督、コーチが世界基準で戦えるような人選だったか。なるほど、選手としてはみんな素晴らしかったし、大野を除いて監督経験がある。では国際試合を指揮した経験は? 大野投手コーチだけがアテネを経験したが、あとの三人は仲良しトリオ。仲良しが悪いのではなく、日本のプロ野球しかしらない人の集まりだからだ。経験不足の者どうしでいくら喧々諤々やっても、いいアイデアは出てこない。だから、普段はライトを守っている選手にレフトを守らせるような大胆な采配をふるってしまう。今から言っても遅いが、なぜ長谷川とか野茂を使わなかったのか。年功序列か?韓国リーグを経験した日本人も何人かいるだろう。桑田だって一年だけだったが、アメリカのAAAレベルをじかに経験しているから、対アメリカ戦用の役立つアドバイスぐらいはもらえたはずだ。

それから、しばらくフォローしていなかったアメリカ大統領選、民主党デンバーで党大会を開いて、副大統領候補バイデンを正式発表した。前から言っているが、オバマは勝てない。今でもそう思う。理由を簡単に言えば、たとえば、オバマとマケインのどちらを大統領に選ぶかと聞かれて迷う人でも、ファースト・レディとしてミシェル(・オバマ)とシンディ(・マケイン)のどちらを選ぶかと聞かれたら、躊躇なくシンディを選ぶ。アメリカとはそういう国なんだもん。