リサーチペーパー(英語)を書くための良書2冊
神戸大学における2014年度後期の留学準備特別クラス(英語のみで授業を行います)は、リサーチペーパーを書くというテーマで行います。冷戦について勉強しながら、8から10ページぐらいのペーパーを学期末に提出します。
授業の構成としては、まず、冷戦の基本を知るためにオックスフォードのVery Short Introductionシリーズの1冊を指定し、それを読みながら、学生おのおのが自分のリサーチトピックを決めます。次に、自分で決めたトピックに関するプレゼンテーションを行い、クラスメイトや私からのフィードバックをもらい、本格的にリサーチペーパーに取りかかります。そして、プロポーザルを書いて、再びプレゼンテーションです。ここで、私はその計画が実現可能かどうかを判断し、具体的なアドバイスを授けます。というのも、しばしば学生は、10枚そこらではとても書き尽くせない壮大な計画を立ててしまったりするからです。年が明けると、リサーチペーペーの完成に集中します。完成したら、最後のプレゼンテーションをして終わる予定です。
リサーチペーパーの書き方ですが、The Craft of ResearchとA Manual for Writersを推薦しました。前者はアメリカではその名を知らない人はいないほど有名な本で、授業で書くペーパーだけでなく、修士、博士論文のガイドとしても使えます。後者も人文系の研究者や院生には定番です。2部構成で、論文の書き方編とスタイル編に分かれています。
論文の書き方については日本語でも多数出版されていて、学生のほとんどは日本語の本を選んでしまいますが、どちみち英語でペーパーを書くんだから、英語の本で英語の書き方を学んでしまえばいいんです。上手な英語を書きたければ、英語の読書量を増やすことが大前提です。