コロケーションを勉強する

留学予定者対象のクラスで使用しているアカデミック・リーディングのテキストに、読解スキルの一つとして、コロケーションcollocationについての説明があります。それを見て、コロケーションというものを聞いたことがないと言う受講生がいたので、どんなものか、なぜ重要か、勉強するための本を紹介します。

コロケーションとは、語の語の組み合わせを指します。この名詞にはもっぱらこの動詞が使われる、この名詞にはこの形容詞が好んで使われる、といった語の組み合わせの慣用を指します。challengeを名詞で「challengeに出くわす」の意味での動詞では、face a challengeという組み合わせがよく使われます。get a challengeとは(言いたいことは理解してもらえるでしょうが)言いません。

コロケーションを意識して英語を勉強すると、書くときと話すときに役立ちます。まず、通りのよい表現を使うので、読む・聞く相手に自然に理解してもらえます。もう一つの利点は、語と語をセットとして記憶するために、アウトプットがスムーズに行えます。上の例を使うと、challengeという名詞を使いたいときに、相性のよい動詞のfaceを知っていると楽です。また、読んだり聞いたりする際にも、一語一語で捉えるのではなく、まとまりで捉えますから、情報処理が容易になります。

コロケーションを勉強するためには、とりあえずコロケーション用の問題集をやるのがよいでしょう。有名なEnglish in Useにコロケーションのシリーズがあります。

さらには、コロケーション辞書があれば心強いでしょう。これは暗記用に使うのではなく、英語を書く際に、適切な組み合わせを探す目的で使います。

オックスフォードの方が収録語数が多いですが、マクミランでも十分です。個人的には、レイアウト等を含めてマクミランが気に入っています。

通常の英語辞書でも、ある程度のコロケーション情報は記載されています。手元にあるケンブリッジ、オックスフォード、ロングマンでは、コロケーションをボールド体で示しています。これからコロケーションを意識した勉強を始める人には、当分はこれらの辞書で間に合うでしょう。

コロケーションは語彙習得の重要分野です。まずは一冊暗記用の問題集を買って組み合わせを覚えながら、英語辞書で単語を引く都度コロケーションを確かめるという勉強法をお薦めします。