music

佐野元春 & THE COYOTE GRAND ROCKESTRA - 35TH.ANNIVERSARY TOUR FINAL 

35周年記念ライブのDVD。2016年3月のコンサートでの演奏を全収録、35周年なので35曲。 3時間を越える演奏。1曲(「君を探している」)を除いてアレンジの大胆な変更はない。それに全体的に楽器演奏が抑え気味なので、佐野のヴォーカルをじっくり味わえる。た…

マイケル・ラング「ウッドストックへの道」

あまりにも有名な1969年ウッドストック・フェスティバルの回想記。3日間にわたり、多くの有名ミュージシャンが演奏して、20万人とも30万人とも言われる人がニューヨーク州の田舎にまで見に行った。著者のマイケル・ラングは準備・運営の中心的役割を担った。…

Love & Mercy(ブライアン・ウィルソンの伝記映画)

ビーチ・ボーイズのリーダー、ブライアン・ウィルソンが、精神治療を受けていた1980年代と、ウィルソンがビーチボーイズとしての公演活動から身を引いてアルバム製作----今日名作とされているPet Sounds(「ペット・サウンズ」)として結実した----に没頭し…

ルー・リードのコンサート

1997年ぐらいだったと思うが、埼玉県大宮市にルー・リードのコンサートを見に行った。満員を予想して行ったら意外や意外、がらがら。3分の1ぐらいしかいなかったと思う。開演時間を30分過ぎてもご本人が出てこない。主催者がステージの袖に現れて、客の入り…

ビートルズは異次元に格好よかった:エド・サリヴァン・ショーのDVDセット

アメリカ人気テレビ番組「エド・サリヴァン・ショウ」に、ザ・ビートルズが出演した4回分を納めた2枚組DVD。1964年。アメリカでザ・ビートルズがお披露目となった記念すべき番組。このDVDを買う人のほとんどはビートルズ目当てだと想像するが、意外とビートルズ…

フィル・オクス(Phil Ochs)というプロテストシンガー

フィル・オクスをまったく知らない人に、フィル・オクスがどういうシンガーだったのかを説明するのはむずかしい。いちおう、社会派プロテストシンガーだったと説明すれは、聞いた人は何となく分かってくれるのかも知れない。 しかし、オクスはこれといったヒ…

ブライアン・ウィルソンが聴けるのならホノルルマラソンを走ってみたい

私がランニングを習慣にしていることを知っている人たちから、ホノルルマラソンに参加したことはあるかとか、参加してみてはどうかと、まあ真剣味はないが会話のきっかけとしてときどき言われることがある。私の気持ちとしては、わざわざ飛行機に乗り、時差…

アラン・ローマックス選集

先日、アラン・ロマックスの伝記のことを書いた。それが手まねいてくれたのか、、図書館で別の本を探していると、ロマックスの評論集の翻訳をぐうぜん見つけた。「アラン・ローマックス選集 アメリカン・ルーツ・ミュージックの探求 1934ー1997」(ロナルド・…

アラン・ロマックス伝記(Alan Lomax: The Man Who Recorded the World by John Szwed)

イギリスのロックバンド、アニマルズの1964年のヒットシングル「朝日の当たる家」(The House of the Rising Sun)を、アニマルズのオリジナル曲と思っている人が多いが、これはカバー曲である。では誰のオリジナルなのか? 実ははっきりしない。この歌を最初に…

Walk the Line

やっと治るかと思ったら今朝はまた逆戻り、たぶん寝るときに寒かったのがいけなかったんだろう。そこで室温を上げた。午後になると回復した。昨日もそうだった。そう分かれば、気が楽になった。午後は映画館に行った。Walk the Lineという作品だったんだけど…

"Heart of Gold"

3時頃には目的の町に着き、ぼくにしては珍しく迷うことなく予約したモーテルに入った。一休みしてから辺りを走り回り地理感覚をつかんだ。とりあえず確認しておきたいのは、面会の約束をしている人のオフィスの位置、東西と南北のメインストリートを一本ずつ…

The Ballad of Ramblin' Jack

ランブリン・ジャック・エリオット (Ramblin' Jack Elliott)を初めて聴く人のほとんど全員が、ボブ・ディランに似てると言うと思うが、それは正しくない。その反対で、ボブ・ディランを聴いて、ジャック・エリオットに似ていると言うのが正解である。エリオ…

Before The Music Dies

今週末はこの町で映画祭をやっている。ぼくも二本見る予定で、今夜はそのうちの一つ、音楽業界の移り変わりを撮ったドキュメンタリー"Before the Music Dies"を見た。タイトルは多分ドン・マクリーンの大ヒット曲「アメリカン・パイ」(1971)のサビの一節"t…

Songcatcher

アメリカ山間部に伝わるアングロサクソン民謡の収集に人生をかけた音楽研究者が主人公の映画。ノース・キャロライナの大学で教授昇進の道を不当に閉ざされた女性研究者リリーが、アパラチア山脈の学校で働く妹のところに転がり込む。リリーは、その土地の人…

ロバート・ジョンソンの未発掘写真

ブルースシンガーのロバート・ジョンソンは、27歳という短い生涯に加えて、死の真相もはっきりせず、音楽界では伝説中の伝説的シンガーとして知られている。レコーディングもたしか、コロンビアから出ている二枚組The Complete Recordingsがすべてだったと…

エリーゼのために

いまでもまだ持っているかどうか探してみないと分からないが、22年前に「エリーゼのために」という詩集を買った。忌野清志郎の詩集だ。曲につけた歌詞とオリジナル詩が印刷されていたという記憶がある。もちろんRCサクセションは知っていた。でも熱心なファ…

「田舎に泊まろう」の挿入音楽が気に入っている

テレビ東京制作のリアリティ番組「田舎に泊まろう」は、もう6年も続いている人気番組で、芸能人が日本全国の片田舎をぶらぶらほっつき歩いたり、泊めてもらう交渉や、夕食を食べながらの土地の人との会話などが面白く、毎週見ていても飽きてこない番組だ。と…

Odetta

先日ミリアム・マケーバが逝去したが、今度はオデッタ死去のニュースが入ってきた。ロスアンジェルス育ちで、クラシックの訓練を受けたオデッタは、フォークにはもともと興味がなかったが、1950年ごろからクラシックよりもフォークやブルースに関心を持つよ…

Miriam Makeba

ミリアム・マケーバ逝去。1960年代初期にニューヨークで音楽活動をしていたので知っていたが、訃報記事を読んで、さらにいろいろ知る。1960年に、祖国南アフリカのアパルトヘイトに反対していたという理由で、入国を拒否された。以来、マケーバはアメリカ他…

夏の終わりの感じ方

ようやく、酷暑の夏が過ぎたようでほっとしている。アメリカ中西部の夏を過ごしていたときは、夏の盛りからして、過ぎゆく季節のはかなさみたいなものを感じていたが、日本の夏は、盛りの時は暑すぎて季節に対する感性が麻痺していて、終わってようやく夏が…

Les Paul: Chasing Sound

レスポールといえば、ギブソンの有名なギターだが、この名前はレス・ポールLes Paulというギタリストから来ているということをアメリカにきてから知った。レス・ポールは現在90歳だがたいへん元気で、ニューヨークのクラブで今でも毎週月曜日ライブをやって…

Control (Ian Curtis, Joy Division)

イギリスで1970年代後期に人気を博したジョイ・ディヴィジョンというニューウェイブ・バンドのリーダーだったイアン・カーティスの伝記映画。最近制作された映画だが、全編モノクロ編集されていて、映像もわりかしきれいに撮られている。そして、ミュージシ…

大統領候補者たちと音楽

昨年11月のローリング・ストーン誌に、大統領候補たち6人のキャンペーンソングが載っていた。すでに脱落した人たちもいるし、まだ残っているのにこの記事に取り上げられていないハッカビーがかわいそうな気もするが、ざっと紹介しよう。クリントン テーマ曲…

Neil Young "Rust Never Sleeps"

さして気に留めていなかったアルバムだが、これはすごいアルバムだと認識を新たにした。ニール・ヤング&クレイジーホース名義の1979年のライブアルバムだが、一曲目と最後の曲で客の歓声が入っているだけで、ライブアルバムぽくない。でもそれはさしたる問…

Tom Petty & Heartbreakers at Super Bowl

最初に、ハーフタイムのトム・ペティ&ハートブレイカーズの演奏のセットリスト。ペティはヒゲを生やしていた。 "American Girl" "Won't Back Down" "Free Fallin' " "Runnin' Down a Dream" 試合は、2Qの最初に得点が入って以降、ペイトリオッツがリードの…

トム・ペティ&ハートブレイカーズ

先週と今週の木曜日にPBSがTom Petty & Heartbreakersのライブを放映した。トム・ペティの地元フロリダでのライブで、デビュー30周年を迎えた彼らの演奏をたっぷり見れた。前半では、“Stop Draggin’ My Heart Around”をやって、"Free Falling"をやって、ボー…

今年のベスト100曲

今週のRolling Stone誌が今年のベスト100曲というのを特集している。1位は、Jay-Zという人の"Roc Boys"。以下順番に見ていくと、二位にランディ・ニューマン。"A Few Words in Defense of Our Country"という曲のタイトルからしてブッシュ批判丸出しの歌詞だ…

ニューポートのボブ・ディラン

Bob Dylanは1963年から65年の3年連続でNewport Folk Festivalに出演した。とくに、65年の「騒動」はよく知られている。エレキギターを持ったディランがMaggie's Farmを演奏すると客がブーイングを鳴らして、ディランはステージから退散せざるを得なくなった…

La Vie en Rose (Edith Piaf)

「愛の讃歌」といえば、みんな知っている歌だと思うが、その歌を唄ったエディス・ピアフの伝記映画。おそらく一番有名なフランスの歌手だろう。47歳で死んだので、若死の部類に入る。アルコール漬けのモルヒネ常習者で、死んだのが1963年だから、似たような…

The Folkways Collection (podcast)

ネットで面白い音楽番組を見つけた。むかしFolkwaysというレーベルがあって、今はスミソニアン博物館に吸収されているのだが、カナダのCKUAというラジオ局とスミソニアンが共同で、Folkwaysのレコードコレクションを24回シリーズで紹介している。iTunes Stor…